EXHIBITIONS

今森光彦展

いのちめぐる水のふるさと -写真と切り絵の里山物語-

2021.06.24 - 09.05

今森光彦 大津市仰木地区に広がる棚田 © Mitsuhiko Imamori

今森光彦 田んぼから顔を出したトノサマガエル © Mitsuhiko Imamori

今森光彦 朝焼けの船着き場 © Mitsuhiko Imamori

今森光彦 ヤツガシラとジギタリス © Mitsuhiko Imamori

 写真家・切り絵作家、今森光彦(いまもり・みつひこ)の展覧会「今森光彦展 いのちめぐる水のふるさと -写真と切り絵の里山物語-」が佐川美術館で開催されている。

 今森は1954年滋賀県生まれ。大学卒業後に独学で写真技術を学び、80年よりフリーランスとして活動。琵琶湖をのぞむ田園風景の中にアトリエを構え、自然と人との共存を里山というキーワードで表現し続けている。写真集や写真絵本など著書多数。第20回木村伊兵衛写真賞、第28回土門拳賞をはじめ、数々の賞を受賞する。またNHKのテレビ番組でも、その活動や里山での暮らしぶりが紹介されている。
 
 人と自然が共生する「里山」。そのなかで生み出される豊かな営みを見つめ続けてきた今森は、写真作品のほか、蝶や鳥、植物をモチーフに、精緻で生き生きとした作品をつくる切り絵作家としても知られている。その深い洞察力により、たった1本のはさみから生み出される作品は、生き物の力強さや植物の鮮やかさが表されている。

 本展では、里山に暮らす今森のライフスタイルを紹介しながら、写真と切り絵の作品を通して里山の魅力に迫る。また「水」をテーマに、琵琶湖を中心に滋賀を取り巻く琵琶湖水系に着目し、土地にまつわる生き物や暮らしにも焦点を当てる。