EXHIBITIONS
川人綾「織Scopic」
アーティスト・川人綾(かわと・あや)の日本では3年ぶりとなる個展「織(Ori)Scopic」が、イムラアートギャラリーで開催される。
川人は1988年奈良県生まれ。2011年京都精華大学芸術学部素材表現学科テキスタイル卒業。14年にパリ国立高等美術学校での交換留学を経て、19年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現博士後期課程を修了した。現在は京都を拠点に活動している。
川人は幼い頃より神経科学者の父から影響を受け、脳を通して世界を把握していると意識するようになった。とくに錯視効果に興味を持ち、学部時代に京都で染織を学んだ後、表現方法を追求し、「制御とズレ(Controlled and Uncontrolled)」をテーマとした現在のグリッドペインティングの手法へとたどり着いた。
川人は、民藝運動の主唱者である柳宗悦(1889〜1961)が『芭蕉布物語』でふれている「絣(かすり)」などを参考に、「『ズレ』を持つ絣には、意図的に表現しようとしたものには、決して到達できないような美しさがあるのだと」と考え、自身の制作に取り込んでいる。
「ズレ」がもたらす人知の及ばない領域の存在を鑑賞者と共感するため、作品をつくり続ける川人。本展では、これまでのグリッドに斜め45度の線の重なりが試みられた新作12点に加えて、壁紙を使用したインスタレーションを展開する。観者は展示空間への出入りにより、作品による揺らぎを体感することができるだろう。
川人は2022年2月より、京都市京セラ美術館で開催される展覧会シリーズ「ザ・トライアングル」への参加も予定している。
川人は1988年奈良県生まれ。2011年京都精華大学芸術学部素材表現学科テキスタイル卒業。14年にパリ国立高等美術学校での交換留学を経て、19年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現博士後期課程を修了した。現在は京都を拠点に活動している。
川人は幼い頃より神経科学者の父から影響を受け、脳を通して世界を把握していると意識するようになった。とくに錯視効果に興味を持ち、学部時代に京都で染織を学んだ後、表現方法を追求し、「制御とズレ(Controlled and Uncontrolled)」をテーマとした現在のグリッドペインティングの手法へとたどり着いた。
川人は、民藝運動の主唱者である柳宗悦(1889〜1961)が『芭蕉布物語』でふれている「絣(かすり)」などを参考に、「『ズレ』を持つ絣には、意図的に表現しようとしたものには、決して到達できないような美しさがあるのだと」と考え、自身の制作に取り込んでいる。
「ズレ」がもたらす人知の及ばない領域の存在を鑑賞者と共感するため、作品をつくり続ける川人。本展では、これまでのグリッドに斜め45度の線の重なりが試みられた新作12点に加えて、壁紙を使用したインスタレーションを展開する。観者は展示空間への出入りにより、作品による揺らぎを体感することができるだろう。
川人は2022年2月より、京都市京セラ美術館で開催される展覧会シリーズ「ザ・トライアングル」への参加も予定している。