EXHIBITIONS
北井一夫 / 柳沢信
写真家、北井一夫と柳沢信による2人展がユミコチバアソシエイツで開催される。
1960年代の日大闘争から始まり、三里塚闘争を取材した『三里塚』(1971)など、政治的抵抗や闘争にかかわることから写真家としての活動を開始した北井。その後、北井は闘争の現場から離れ、北海道から沖縄まで日本各地を歩く旅に出かけた。旅の目的は、高度経済成長下の日本で失われてゆくであろう農村部の「風景」を記録すること。この時まとめられた連作のひとつ「いつか見た風景」は北井の代表作になった。
柳沢は、北井より少し早く写真家としてのキャリアをスタートさせ、新人時代当初から確立した評価を得ていた。生涯、自らの意志で開催した個展は4回、写真集は2冊だけという寡作な作家だったが、急速に発展していく都市部の姿と、雪深い農村から沿岸部まで日本各地を旅しながら、そこに生きる人々と風土を包む光をカメラに収めた。鋭い緊張感に満たされた柳沢の作品は、戦後日本におけるモノクローム写真のひとつの極北をなしている。
本展では、2人の写真家が、モノクローム写真という手段を通して見た日本の風景から、日本写真史の一断面を紹介する。
※政府による緊急事態宣言の発令に伴う東京都の休業協力依頼を受け、本展は当初の会期(2021年5月8日〜6月26日)を変更して開催。最新情報は公式ウェブサイトヘ。
1960年代の日大闘争から始まり、三里塚闘争を取材した『三里塚』(1971)など、政治的抵抗や闘争にかかわることから写真家としての活動を開始した北井。その後、北井は闘争の現場から離れ、北海道から沖縄まで日本各地を歩く旅に出かけた。旅の目的は、高度経済成長下の日本で失われてゆくであろう農村部の「風景」を記録すること。この時まとめられた連作のひとつ「いつか見た風景」は北井の代表作になった。
柳沢は、北井より少し早く写真家としてのキャリアをスタートさせ、新人時代当初から確立した評価を得ていた。生涯、自らの意志で開催した個展は4回、写真集は2冊だけという寡作な作家だったが、急速に発展していく都市部の姿と、雪深い農村から沿岸部まで日本各地を旅しながら、そこに生きる人々と風土を包む光をカメラに収めた。鋭い緊張感に満たされた柳沢の作品は、戦後日本におけるモノクローム写真のひとつの極北をなしている。
本展では、2人の写真家が、モノクローム写真という手段を通して見た日本の風景から、日本写真史の一断面を紹介する。
※政府による緊急事態宣言の発令に伴う東京都の休業協力依頼を受け、本展は当初の会期(2021年5月8日〜6月26日)を変更して開催。最新情報は公式ウェブサイトヘ。