山下紘加 個展「コスモスは思い出した」

　岡山を拠点とする若手アーティスト・山下紘加の個展「コスモスは思い出した」がTHE CLUBで開催されている。5月6日まで。

　山下は1991年兵庫県生まれ。2017年にニューヨークのスクール・オブ・ヴィジュアル・アーツを卒業後、19年にニュージャージー州立大学のメイソン・グロス芸術学校にてMFAを取得した。ニューヨークで活動したのち、19年より岡山に拠点を移して作品制作を行う。

　山下は、自然と人とのつながりや日常のシーンにある命の営みを通して、生命が共有している記憶や性質を現すイメージの構築に取り組んでいる。西洋画の系譜に日本画の特徴的な画面構成を織り交ぜつつ、新たな絵画空間が生むストーリーや観賞者との場所的関係性に挑戦し、日本的な「Ephemerality（儚さ）」の表現を追求している。

　本展では、里山といった日常に垣間見える景色や感情をすくい上げ、西洋画と日本画の技術を織り交ぜながらキャンバスに描き出した作品を展示している。