EXHIBITIONS

山本雄基個展

2021.04.22 - 05.24

山本雄基 Untitled 2021

山本雄基 Untitled 2018 ※参考作品

山本雄基 Untitled 2020 ※参考作品

山本雄基 Untitled 2020 ※参考作品

 絵画の新たな普遍性を探るペインター、山本雄基がOIL by 美術手帖ギャラリーで個展を開催。本展では新作11点を発表する。

 山本は1981年北海道帯広市生まれ。2007年北海道教育大学大学院教育学研究科教科教育専攻美術教育専修(西洋画)修了。12〜13年まで、札幌市の助成を受けベルリンに滞在し、現在は札幌市在住。17年より「naebono art studio」を共同運営している。近年の主な個展に、「PLACE OF HELLO」(MIKIKO SATO GALLERY、ハンブルク、2020)、「山本雄基展」(板室温泉 大黒屋、那須塩原、2020)などがある。

 札幌を拠点とし国内外で活躍する山本は、様々な色彩や大きさの円が散りばめられた鮮やかな絵画で知られる。その絵画は、土台となるキャンバスにアクリル絵具のメディウムによる透明な層を広げて研磨したのち、そこへ不透明な絵具で多数の円形を描写し、さらに透明な層を重ねるといった工程を10層以上繰り返すことで生まれる。

 山本は、「色彩の円」と「くり抜かれた円=ヴォイド(穴、空虚、無)」を無数に並べ描写することで、鑑賞者が実際に知覚する以上の複雑な奥行きをつくり上げる。無作為に見えるその円の重なりは、作家自身のなかで設定された法則によって決定される。ヴォイドの重なりは、絵画における空間や、表層と深層、意識と無意識、不確かさなどを表しており、山本は円という要素と絵画の物質性を融合させることで、一貫して「絵画の可能性」を追求し続けている。

※新型コロナウイルス感染拡大防止による渋谷PARCOの休業に伴い、OIL by 美術手帖は4月25日から5月13日まで臨時休廊。5月14日より営業を再開し、本展の会期を延長して開催。最新情報は公式ウェブサイトへ。