EXHIBITIONS

Welcome, Stranger, to this Place

東京藝術大学大学美術館陳列館
2021.03.20 - 04.07

ビジュアルデザイン=曹語宸(ソウ・ゴシン)

遠藤薫 閃光と落下傘 2020 Courtesy of Aomori Contemporary Art Centre Photo by Delphine Parodi

藤井光 核と物 2019 Photo by Shizune Shiigi

シルパ・グプタ Untitled 2018

鎌田友介 The House 2018 Courtesy of MMCA Photo by Moon June Hee

アーシャ・マラクリナ A room to rest 2016-2018

門馬美喜 Route99ヶ月 相馬 / 仙台 2016-2019 Photo by Shinya Kigure

イルーヤン・モンテネグロ Ang Kulay Pula(The Color Red) 2020

スプツニ子! Nanohana Heels 2012 Photo by Takuya Shima

蔡佳葳(ツァイ・チャウエイ) Songs of Chuchepati Camp, In collaboration with Tsering Tashi Gyalthang 2017

横山奈美 PAINTING 2020 Photo by Hayato Wakabayashi

 2016年設立された東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科(GA)アートプロデュース専攻キュレーション領域は、キュレーター・長谷川祐子(同大学教授、東京都現代美術館参事)の授業として実施されるプロジェクト。長谷川監修のもと、学生が主体的に実務レベルでのキュレーションを学びながら、これまで国内外で活躍するアーティストたちを招集し展覧会を行ってきた。

 2021年の企画「Welcome, Stranger, to this Place」では、世界中の人々が移動を制限されている現状において、それぞれの場所で様々な問題に向き合う作家10名を招き、実際の展示空間と、それを撮影し制作したバーチャルな展示空間によるハイブリッドな展覧会を行う。

 参加アーティストは、遠藤薫、藤井光、シルパ・グプタ、鎌田友介、アーシャ・マラクリナ、門馬美喜、イルーヤン・モンテネグロ、スプツニ子!、蔡佳葳(ツァイ・チャウエイ)、横山奈美の10名。フィリピン、中国、ロシア、サウジアラビア、そして日本など多様な文化的背景を持つ学生たちの共同キュレーションによって、自分の知らない場所の記憶や物語に向き合う方法を模索する。

 また東京藝術大学大学美術館陳列館での開幕にあわせ、本展覧会ウェブサイトにてバーチャル展を公開予定だ。

 世界中の多くの場所がパンデミックに直面している状況下で、10名の作家と協働し複数の文脈を展覧会場に運ぶことを企図する本展。グローバルな視点とローカルな視点、定住と放浪の間を行き来しながら制作を行うアーティストたちの芸術実践のなかにこそ、とらえづらくなった世界の様相を別の角度から見つめ直す手がかりがあるはずだとし、2つの展示空間が世界の新しい諸相を知る場になればとしている。