EXHIBITIONS

やさしい日本画――なぜ?を見つける5つのヒント

2021.02.25 - 04.04

齋藤清策 山路 1991 富山県美術館蔵

菱田春草 武蔵野 1898 富山県美術館蔵

 富山県美術館は、日本画の魅力をひも解く企画展「やさしい日本画――なぜ?を見つける5つのヒント」を開催する。

 数ある美術品のなかでもとりわけ、美しさのなかにやさしさのある日本画。「やさしい」という言葉には、落ち着いた細やかな柔和さ、つつましい奥ゆかしさなどの意味合いが含まれており、日本古来の技法や精神を受け継いでいる日本画は、どこか見た人の心を穏やかにさせる品格や、柔和な優美さを感じさせる。

 本展は富山県美術館が所蔵する日本画の名品約60点を一挙公開し、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」の5つの視点で日本画の「なぜ」に迫るもの。季節の草花や、心温まる風景、穏やかな色使いや、荘厳な精神性、あるいは哀愁を感じる面持ちなど、画面の隅々に潜む日本画の「やさしさ」の一端にふれる。

 主な出品作家は、石崎光瑤、片岡球子、加山又造、工藤甲人、郷倉千靱、篠田桃紅、杉山寧、千住博、髙山辰雄、菱田春草、平山郁夫、棟方志功ら。日本の画壇を革新的に牽引した作家、国内外で活躍する作家、そして富山にゆかりのある作家などジャンルにとらわれない名品群が揃う。