EXHIBITIONS

小林あずさ展 -絵画シリーズ3

2021.02.22 - 03.06

小林あずさ アラザン 2020

 Gallery Qは、全3回の絵画の個展シリーズを開催。最終回となる今回は、1988年生まれのペインター・小林あずさを迎える。

 小林は神奈川県出身。2013年に東京藝術大学美術学部先端芸術表現科を卒業後、15年に同大学大学院美術研究科絵画専攻油画を修了。ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、パリ国立高等美術学校での交換留学を経て、2021年に東京藝術大学美術研究科絵画専攻油画後期博士課程を修了する。

 小林は自身の作品を「言語」の代替として、すでに知っているもの同士をつなげ、知らないものを見るために制作を行う。主に動物の行動の合理的な側面と社会性、それに反する不可解な行動をテーマとし、自身の活動自体を未知を捕獲する狩猟になぞらえる。モチーフが単語であるなら、構図は文体であり、自身は筆記具。「見る絵ではなく、『詠む絵』としての網膜的文章を描きたい」としている。本展では、2020年制作の作品などを展示。

「髪の毛や紐といった紐帯としての意味を持つ存在を中心に、モチーフとして扱う動物や器物の言われや表象を集め、それらをつなぎ合わせるプロセスを通じて制作を行っている。言葉とイメージの相関関係を起点に、言葉遊びや連想ゲームのような遊戯性を取り入れることで、知っているものをつなげ、知らないものを見ることを目指している(小林あずさ)」。