EXHIBITIONS

アーティスト・プロジェクト#2.05

スクリプカリウ落合安奈

Blessing beyond the borders - 越境する祝福 -

2020.10.24 - 2021.02.07

スクリプカリウ落合安奈 Blessing beyond the borders(部分) 2019

スクリプカリウ落合安奈 Blessing beyond the borders(部分) 2019

スクリプカリウ落合安奈 Blessing beyond the borders(部分) 2019

スクリプカリウ落合安奈 Blessing beyond the borders(部分) 2019

スクリプカリウ落合安奈 骨を、うめる(部分) 2019

スクリプカリウ落合安奈 Project: The backside over there 2015〜

「アーティスト・プロジェクト#2.0」は、埼玉県立近代美術館が気鋭のアーティストを紹介するプログラム。2020年度では、ある時代を生きる無名の人々、土地が引き継ぐ記憶や文化に焦点を当て、重層的なイメージをもつ作品を構築する美術家・スクリプカリウ落合安奈を迎える。

 スクリプカリウ落合は1992年埼玉県生まれ。東京藝術大学油画専攻を首席、美術学部総代で卒業。同大学大学院グローバルアートプラクティス専攻修了。現在は同大学大学院彫刻専攻博士課程に在籍しながら国内外で作品を発表する。日本とルーマニアの2つの母国に根を下ろす方法の模索をきっかけに、「土地と人の結びつき」というテーマをもつ。国内外各地で土着の祭や民間信仰などの文化人類学的なフィールドワークを重ね、近年はその延長線として霊長類学の分野にも取り組みながら、インスタレーション、写真、映像、絵画などマルチメディアな作品を制作し、「時間や距離、土地や民族を超えて物事がふれ合い、地続きになる瞬間」を紡いでいる。

 作家にとって公立美術館での初個展となる本展では、異なりながらも重なり合う文化や、人々の帰属意識、分断と邂逅を生む海をテーマとする3つのインスタレーションを展示。各地のフィールドワークに基づく最新作を通じ、土地と人との結びつきや鎖国と国際結婚について考察をめぐらす。

 作家による最新のリサーチの成果を反映した新作映像を含む一連の作品は、世界が未知の境遇に直面するなかで、「越境する祝福」の可能性を問う試みとなる。

※埼玉県立近代美術館は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、2020年12月24日〜2021年1月18日まで臨時休館。詳細、最新情報は公式ウェブサイトへ。