EXHIBITIONS

影を刺す光-三嶽伊紗+守屋友樹

三嶽伊紗 シロイ夜 2020 ※参考作品

守屋友樹 「毛皮を着た叔父さん、鮭が舞う」より 2020 協力=東山アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)

 開設20周年を迎えた京都芸術センターは、「WE AGE」を年間テーマに様々な企画を実施。時間や出来事を重ねてきた京都芸術センターのギャラリーでは、三嶽伊紗と守屋友樹による2人展を開催している。

 三嶽は1956年高知県生まれ。京都市立芸術大学大学院修了。「カタチ」から離れたいと「モノ」の輪郭を曖昧にする制作を続けている。2007年より映像作品も発表。撮りためた像を何層も重ね、眠りのなかの夢のように時間軸のない絵を探求している。主な展覧会に、「みえるもののむこう」(神奈川県立近代美術館 葉山、2019)、「縄文と現代[白い、白い遠望]」(京都造形芸術大学芸術館、2016)などがある。

 守屋は1987年北海道生まれの写真家。京都造形芸術大学を修了し、現在も京都を拠点としている。未然、喪失、予感をテーマに制作を行い、写真をベースとしてながら、インスタレーション作品を発表。また演出家とコラボレーションするなど精力的に活動を展開している。2019年に第21回写真「1_wall」奨励賞(増田玲選)を受賞。近年な個展に「シシが山から下りてくる」(Gallery PARC、京都、2018)などがある。

 本展で紹介するふたりの作家は、それぞれの手法で、目に見えない「何か」を含有する世界のあり方を提示してきた。本展では、一貫して「在る」ことの意味に向き合う三嶽が、近年手がけている心象風景のような映像作品と、熊が生息する北海道の森でのフィールドワークをもとに、守屋が制作した新作を展示する。