EXHIBITIONS

Echoes of Monologues

今井麗、宇治野宗輝、大木裕之、開発好明、髙山陽介、永田康祐、エレナ・ノックス、潘逸舟

2020.09.16 - 10.10

開発好明 「The light art exhibition in Winterthur 」(スイス、2007)での展示風景 © Yoshiaki Kaihatsu

潘逸舟 「ART LEAP 2019 いらっしゃいませようこそ」(神戸アートビレッジセンター、2020)での展示風景 © Ishu Han Photo by Nobutaka Omote

宇治野宗輝 プライウッド・シティ・ストーリーズ 2 2018 © UJINO

エレナ・ノックス The Host(from Actroid Series II) 2020 © Elena Knox

永田康祐 Translation Zone 2019 © Kosuke Nagata

大木裕之 松前君の旋律 1992 © Hiroyuki Oki Courtesy of Image Forum

髙山陽介 Untitled(The kiss #8) 2018 ©︎ Yosuke Takayama

今井麗 End of Summer 2020 ©︎ Ulala Imai

 ANOMALYがギャラリーアーティストによるグループ展「Echoes of Monologues」を開催。コロナ禍を機に得た内省的な時間をポジティブにとらえ、「モノローグ」としての側面をもつ作品を紹介する。本展の参加アーティスは、今井麗、宇治野宗輝、大木裕之、開発好明、髙山陽介、永田康祐、エレナ・ノックス、潘逸舟(はん・いしゅ)の8名。

 本展は、「日産アートアワード2020」グランプリに選ばれた潘逸舟のインスタレーション作品《ほうれん草たちが日本語で夢を見た日》からスタートする。兵庫・神戸において移民の歴史や現状をリサーチするなかで、外国人技能実習生とともに農業労働に従事した体験から生まれた同作品は、潘が自身のアイデンティティと重ねながら、言語における当事者と他者の関係性を詩的に可視化している。

 東京都現代美術館での展覧会「あそびのじかん」(2019)への参加が記憶に新しい開発好明は、代表作のひとつである白い発泡スチロールを素材とした茶室シリーズ「発泡苑」をギャラリー内に設置。家電や車、楽器などの量産品を再構築したサウンド・スカルプチャーなどで知られる宇治野宗輝は、自らが「日本人英語」の一人語りを進行する映像シリーズ「プライウッド・シティ・ストーリーズ」を発表する。

 オーストラリア出身のエレナ・ノックスは、デジタルメディアやパフォーマンス、立体、音楽、インスタレーションなどあらゆるメディアを横断する作品を制作しており、本展ではAIロボットを主人公にした「Actroid」シリーズの最新作を公開。人間が物事を認識する基礎となっている要素に着目している永田康祐は、言語翻訳の難しさを扱った映像作品《Translation Zone》を展示する。

 映像を通して「思考すること」を探求し続けてきた大木裕之は、1989年から毎年1月に撮影を続けている「松前君」シリーズより、傑作と名高い《松前君の旋律》や最新作を上映。髙山陽介は、伝統的な木造彫刻をベースに、平面に近い木版やレリーフ作品の制作、台座のあり方を熟考した提示方法など、現代における「彫刻」の概念そのものを真摯に追求しており、本展では2017年以来制作を続ける「キス」シリーズの最新作を展示する。

 こんがり焼けたトースト、皿の上の色とりどりの果物、折り重なったコアラやくまのぬいぐるみ。親しみあるモチーフに、親密であたたかな様相を湛える油彩画を描く今井麗は、最新作約20点を発表する。

 8人の新作・未発表作品を含む様々なモノローグがエコー(反響)し、複雑で多様性のある思考の可能性を提示するグループ展。