山田哲平「The Dawn」

　音や映像、動力を使い、「世界の構造を読み解くための装置」として作品を制作するアーティスト・山田哲平の個展がTAKU SOMETANI GALLERYで開催されている。

　山田は1979年東京都生まれ。2009年広島市立大学芸術学研究科博士前期課程修了。幼少期に役者として活動した経験が制作に深く関わり、自己を起点に他者、社会、自然のなかにおける「多様性と普遍性」を模索し作品を制作している。

　代表作《Apart and / or Together》では、グローバル社会の構造と人間の根源的な類似性を表現。同作品は、2018年の「ifva award」（香港）シルバー賞、19年の「Aesthetica Art Prize」審査員特別賞と第22回文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品を受賞した。

　自己を排し、他者を演じなければならないという特異な経験を起点に、この世界を理解するすべを探る山田。本展では、人と自然を横断するイメージをテーマとした新作の映像作品と写真作品を発表する。