EXHIBITIONS

ヴォルフガング・ライプ展

会場風景 ケンジタキギャラリー/東京 2020 ©︎ Wolfgang Laib Courtesy of Kenji Taki Gallery

ヴォルフガング・ライプ Rice House 2012 インド産黒御影石、サンフラワーオイル、灰、米 ©︎ Wolfgang Laib Courtesy of Kenji Taki Gallery

ヴォルフガング・ライプ Untitled 2003 紙にオイルパステル、鉛筆 ©︎ Wolfgang Laib Courtesy of Kenji Taki Gallery

 ヴォルフガング・ライプは、花粉や蜜蝋、牛乳、米などを用いたインスタレーションや立体作品で知られるドイツ出身のアーティスト。本展では、黒い御影石と米を用いた《ライス・ハウス》(2012)のほか、ドローイングと写真作品もあわせて展示する。

 ライプは1950年ドイツ・メッツィンゲン生まれ。テュービンゲン大学で医学を学び、74年に同大学で博士号取得後、芸術家としての活動を開始。1970年代半ばに、大理石と牛乳を素材とした最初の「ミルクストーン」を発表し、注目を集める。その後、花粉や米、蜜蝋を使った作品などを手がけている。

 1982年にヴェネチア・ビエンナーレに出品。2000〜2001年にかけて、ハーシュホーン美術館(ワシントン)など、米国にて大規模回顧展が開催。日本では、2003年に豊田市美術館、東京国立近代美術館、丸亀市猪熊弦一郎美術館で個展を行った。近年は19年〜20年に、マギ・チャペルほかフィレンツェの歴史的建造物4ヶ所を会場として個展を開催。現在は、南ドイツ・ビベラッハ近くの小さな村を拠点とし、南インドにもアトリエを構える。15年、第27回高松宮殿下記念世界文化賞(彫刻部門)を受賞。