EXHIBITIONS

窓展:窓をめぐるアートと建築の旅

2019.11.01 - 2020.02.02

ゲルハルト・リヒター 8枚のガラス 2012 ワコウ・ワークス・オブ・アート Photo by Tomoki Imai © Gerhard Richter Courtesy of WAKO WORKS OF ART

アンリ・マティス 待つ 1921-22 愛知県美術館蔵

ヴォルフガング・ティルマンス tree filling window 2002 ワコウ・ワークス・オブ・アート

奈良原一高 〈王国〉より 沈黙の園 6 1958 東京国立近代美術館 © IKKO NARAHARA

ピーター・アイゼンマン 住宅第4号(コネチカット州フォールズ・ビレッジ) アクソノメトリック図 1970-71頃 カナダ建築センター蔵 © CCA Peter Eisenman fonds Collection Centre Canadien d'Architecture/Canadian Centre for Architecture, Montréal

ローマン・シグネール よろい戸 2012 作家蔵 Photo by Michael Bodenmann © Roman Signer

ナム・ジュン・パイクとジョン・ゴドフリー グローバル・グルーヴ 1973 東京国立近代美術館蔵 © Electronic Arts Intermix(EAI), New York

ズビグニエフ・リプチンスキ タンゴ 1980 ズビッグ・ビジョン © Zbig Vision

「窓学」総合監修・五十嵐太郎による学術協力と東京国立近代美術館キュレーションのもと、「窓」をテーマにジャンルを横断する日本初の展覧会が開催される。

 私たちの暮らしに身近にある「窓」。美術の分野では、絵画を「開いた窓」ととらえたルネサンスの建築家アルベルティの言葉に代表されるように、一定のフレームに従って身の回りの風景を切り取る窓は、新たな眺めを見せてくれるものとして長く絵画と関わり、その関心は後に登場する写真や映像、またパフォーマンスやインスタレーションといったメディアにも引き継がれてきた。そして建築の分野では、採光、換気、遮蔽性といった機能を満たす技術の進展が窓の役割や位置づけ、デザインの進化を促し、都市におけるコミュニティの形成に深く関係している。

 本展は、窓をアカデミックに探究する「窓学」の10年以上の研究蓄積に基づき、豊かで奥深い「窓」の魅力を紹介。国内外の芸術・建築作品を軸に、アンリ・マティスやパウル・クレーの絵画、マルセル・デュシャンゲルハルト・リヒター、ヴォルフガング・ティルマンスの現代美術、ル・コルビュジエやルイス・カーン、ジェームズ・スターリング、ピーター・アイゼンマンなど建築家が描いた貴重な窓のドローイングなど110点余点が展示される。

 本展は東京国立近代美術館での会期終了後、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2020年7月11日〜9月27日)へ巡回予定。