500m美術館vol.29「大地の物語」

　札幌大通地下ギャラリー500m美術館の、2019度1回目の企画展のテーマは「大地の物語」。本展では、土地の歴史や特性など、教科書に載らない民話、逸話、神話、史実、事実、私事をリサーチしながら、自らの感性でアウトプットするアーティストに注目する。

　出品作家は、環境や生き物との関わりのなかで変化する人間の認識に関心を寄せ、主に写真作品を制作する天野祐子、異文化間を考察した映像インスタレーションを発表する荒木悠、記憶や歴史の痕跡をテーマとしたフロッタージュ作品やドローイングのほか、大がかりなプロジェクトを展開する岡部昌生、北海道の歴史や文化のリサーチに基づく作品を手がける進藤冬華、自身の記憶や体験を介入させた現実と架空を行き来するような作品世界を表現する長坂有希とアートディレクションを行う奥野正次郎の4組。