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平川典俊 幻想郷 — 海岸線(An Illusionary Country - The Coastline) 2019 © Noritoshi Hirakawa Courtesy WAKO WORKS OF ART

 ワコウ・ワークス・オブ・アートが「風景」をテーマにした展覧会を開催。本展では、福島県いわき市と広野市を撮影した平川典俊の新作や、ミリアム・カーンがチェルノブイリ原発事故後の1986年に描いた水彩画を中心に、広川泰士が原発で撮影した作品などのコレクション作品を交えて展示する。

 平川は1960年福岡県出身、ニューヨークを拠点に活動。世界各地のフィールドワークに基づく写真や映像、インスタレーション、パフォーマンスなど様々な媒体を用いながら、一貫して人間存在や社会システム、自由意志とは何かを問いかけてきた。

 カーンは1949年スイス出身。70年代のフェミニズム・ムーブメントの影響を受け、活動初期では、バーゼル郊外の環状道路に描いたグラフティや、パフォーマンス性を伴ったドローイング作品を制作。その後、水彩のシリーズ「原子爆弾」といったペインティング、写真、映像など表現の幅を広げ、戦争・核問題・難民といった社会問題に向き合っている。