EXHIBITIONS
フルーツ&ベジタブルズ-東アジア 蔬果図の系譜
人間の生活の糧であり、日本でも長く描かれてきた「蔬果」(野菜と果物)。さかのぼること中国宋代で、果実は旺盛な生命力が子孫繁栄などの吉祥、また野菜は泥にまみれつつも清淡な姿と味わいから、俗に交わらない高潔の象徴として「蔬果図」に描かれ、やがて朝鮮、中世日本へと広がった。
江戸後期には、錦小路の青物問屋主人だった伊藤若冲と俳諧や美食家でも知られる呉春、京都を代表する2人の画家が相次いで「蔬果絵巻」を制作。奇怪な存在感の若冲が描く《菜蟲譜》、穏和でみずみずしい呉春の《蔬菜図巻》は対照的でありながら、それぞれが古来の蔬果図の影響と本草学や漢詩文・俳諧の新潮流をうかがわせる。
本展は「描かれた野菜・果物」をテーマに、中世から近代の逸品を集め、日本をはじめとする東アジア絵画の一面に光を当てるもの。長大な画面に野菜や果物が躍動する様を表現した若冲、呉春のほか、八大山人、鶴亭、岸田劉生の作品も紹介し、「蔬果図」の前後関係にも注目する。
江戸後期には、錦小路の青物問屋主人だった伊藤若冲と俳諧や美食家でも知られる呉春、京都を代表する2人の画家が相次いで「蔬果絵巻」を制作。奇怪な存在感の若冲が描く《菜蟲譜》、穏和でみずみずしい呉春の《蔬菜図巻》は対照的でありながら、それぞれが古来の蔬果図の影響と本草学や漢詩文・俳諧の新潮流をうかがわせる。
本展は「描かれた野菜・果物」をテーマに、中世から近代の逸品を集め、日本をはじめとする東アジア絵画の一面に光を当てるもの。長大な画面に野菜や果物が躍動する様を表現した若冲、呉春のほか、八大山人、鶴亭、岸田劉生の作品も紹介し、「蔬果図」の前後関係にも注目する。