EXHIBITIONS

タータン展

スコットランドからの贈りもの

アフタヌーン・ドレス 1865頃 神戸ファッション美術館蔵

ヘンリー・マクベス‐レイバーン 北の雄鶏 1929年 個人蔵

100種類以上のタータンの布地を一挙展示 ※イメージ

 世代や性別を超え、広く愛用されるチェック柄「タータン」をテーマとした展覧会が開催される。

 「タータン」は、スコットランド北西部に位置するハイランド地方で発展した織物。たんなるデザインではなく、一つひとつに名前と意味を持つ。スコットランドの由緒あるクラン(氏族)とその家族が身につけられるクラン・タータンや、地域に関連したディストリクト・タータン、軍隊用のミリタリー・タータン、王家が用いてきたロイヤル・タータンなどがあり、18世紀には反逆を恐れた政府がタータンの着用を禁止した時期もあったという。

 本展では、100種類以上のタータンの布地を一挙に公開するほか、19世紀のファッション画やタータンを取り入れたウェディングドレス、タータン柄のハローキティのぬいぐるみといった品々も展示。タータンにまつわる美術作品や資料など約250点を通じて、その知られざる歴史やファッションとして広まっていく過程を紹介する。

 また本展にあわせ、大英帝国勲章を授与されたタータン界の巨匠、ブライアン・ウィルトンがデザインを担当する、オリジナルタータン「ミントタータン」を初披露。ミントタータンのグッズをはじめ、スコットランドファッションブランドのタータングッズ販売も行われる。なお、本展は神戸で幕開けし、2020年まで全国5都市を巡回予定。