EXHIBITIONS

内藤 礼

—明るい地上には あなたの姿が見える

内藤礼 ひと 2012 ギャラリー小柳 撮影=木奥惠三

内藤礼 無題(母型) 2008 三渓園 横笛庵、神奈川(横浜トリエンナーレ2008) 撮影=畠山直哉

内藤礼 無題 2009(2008−) 神奈川県立近代美術館 鎌倉 撮影=畠山直哉

内藤礼 タマ/アニマ(わたしに息を吹きかけてください) 2005 アサヒビール大山崎山荘美術館 撮影=森川昇

 「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」という問いをテーマに、ひそやかなでありながらたしかな希望を放つ作品を制作する現代美術家、内藤礼。これまで、直島にある空き地を作品化した《このことを》(2001)や、地下水を利用し、豊島美術館の巨大なドーム状の空間に「泉」を誕生させる《母型》(2010)など、自然や建築空間と呼応するパーマネント作品を手がけてきた。

 国内では2014年以来の個展、また過去最大規模となる本展では、「光」を作品の根源のひとつとしてきた内藤が、自然光のみで展示空間を構成。新作を中心に、絵画や彫刻といった様々なメディアによって、ギャラリー全8室がひとつの作品として立ち上がる。とりわけ、絵画作品《colorbeginning》では、人工照明では見ることのできない、繊細で神秘的な色彩が現れるという。なお本展は自然光のみの展示となるため、9月1日より開館時間を短縮し、17:00閉場となる。