EXHIBITIONS

生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。

いわさきちひろ ハマヒルガオと少女 1950年代中頃 ちひろ美術館蔵

いわさきちひろ 引越しのトラックを見つめる少女『となりにきたこ』(至光社)より 1970 ちひろ美術館蔵

いわさきちひろ 小犬と雨の日の子どもたち 1967 ちひろ美術館蔵

いわさきちひろ ヒゲタ醤油広告 1950 年代前半 ちひろ美術館蔵

家族と(左端・ちひろ) 1928 ちひろ美術館蔵

 にじむ色彩で描かれた子供たち、花々、そして大きく空けられた余白。生誕100年を迎えるいわさきちひろの作品は、絵本や挿絵、カレンダーなど様々なメディアを通じて生活の隅々にまで浸透し、いまや世界に広がりつつある。

 ちひろが後の伴侶と出会った際に自己紹介した言葉をタイトルに掲げる本展は、「絵描き」としての技術や作品の背景を紹介。作家の原点が垣間見える貴重な幼少期のデッサンや書から、童画家として駆け出した頃の紙芝居や幻灯、ポスター、そしてみずみずしい水彩画を拡大して展示する。

 ちひろはどのような文化的座標に位置し、どのような技術を作品に凝らしたのか。新出の資料も交えた約200点を通じて作品の細部に迫り、童画家としてのちひろイメージの刷新を試みる。