EXHIBITIONS

特集展示 生誕110年

人、鶴岡政男

2018.02.10 - 03.25

鶴岡政男 獲物 1948 個人蔵

鶴岡政男 春の野 1976 群馬県立館林美術館蔵

鶴岡政男 獲物 1948 個人蔵

鶴岡政男 ふたり 1948 高崎市美術館蔵

鶴岡政男 小鳥と少女 1952頃 浅尾空人氏蔵

鶴岡政男 ゴルフ 1966頃 (公財)大川美術館蔵

鶴岡政男 自画像 1947 群馬県立近代美術館蔵

 戦争体験や友人の靉光(あいみつ)、松本竣介の死の影、みずからの生活苦のなか絶えず人を見つめ、人そのものを描き続けた群馬県高崎市出身の画家、鶴岡政男の回顧展が開催される。

 鶴岡は1930年代より日本近代、さらには同時代美術を鋭いまなざしで射抜きながら、自身の心の影や身体をありありと想像させる油彩画を残した。また、61年以降に制作したパステル画は「動きの中にリアリティを把握する」と語る目と手と心が刻まれ、ときに色鮮やかで温かくユーモラスな表情を見せながら、一筋縄ではいかない画家の真実を宿している。

 本展では、高崎市美術館所蔵作品と群馬県内の美術館のコレクションより、油彩画34点、パステル画17点、素描38点、さらに立体作品など9点、計98点を紹介。戦時下にあっても純粋な制作発表を続けた「新人画会」からの友人たちや、鶴岡に立体制作の手ほどきをした木内克(きのうち・よし)など、画家を取り巻く同時代作家たちとのかかわりにも触れる。