EXHIBITIONS

開館35周年記念特別展

戸栗美術館名品展Ⅱ―中国陶磁―

2022.11.21 - 12.29

青花 草花文 盤 景徳鎮窯 明時代永楽年間(1403~24) 戸栗美術館蔵

青花 唐草文 稜花盤 景徳鎮窯 元時代(14世紀) 戸栗美術館蔵

青磁 瓶 龍泉窯 元時代(14世紀) 戸栗美術館蔵

 戸栗美術館は開館35周年を記念した特別展「戸栗美術館名品展Ⅱ―中国陶磁―」を開催する。

「中国の陶磁は世界の宝物。なかでも官窯のきれいなものがいい」。同館の創設者・戸栗亨(とぐり・とおる、1926〜2007)は、伊万里焼や鍋島焼などの日本の磁器を数多く蒐集したが、冒頭の言葉にあらわれているように中国陶磁にも高い関心を持ち、優品の取得に尽力した。

 景徳鎮官窯の作例のなかでも、戸栗がとりわけ愛好していたのが「青花」だ。青花とは、コバルト顔料による釉下彩の技法が用いられた作品で、元時代後期にあたる14世紀に景徳鎮窯で確立され、明時代前期に開始される官窯でも受け継がれた。

 本展では、戸栗美術館の所蔵作品から、明時代前期の景徳鎮官窯の青花をはじめとした中国陶磁、約80点を15年ぶりに一挙に公開する。

 展示構成は、定窯や龍泉窯、磁州窯、景徳鎮窯など中国を代表する窯の作例を紹介する「各地の名窯—宋から清時代まで—」、彩陶緑釉陶器から唐三彩まで、古代中国のやきものを展示する「深遠なる古代陶瓷」、そして明時代前期の景徳鎮官窯の青花を中心に、清時代初期までの優品を展観する「景徳鎮官窯の威風」、「中国陶磁と伊万里焼」の4章で構成される。