若杉聖子展「花咲き実生なる」

　陶芸家・若杉聖子による個展「花咲き実生なる」が、京都岡崎 蔦屋書店「GALLERY EN ウォール」で開催される。

　若杉は1977年富山県富山市生まれ。2000年近畿大学文芸学部芸術学科卒業、滋賀県立陶芸の森アーティスト・イン・レジデンススタジオアーティスト。2003年多治見市陶磁器意匠研究所修了。現在は兵庫県三田市にアトリエを構え作陶・発表するとともに、京都市立芸術大学で後進の指導にも尽力している。

　若杉が手がけるのは、鋳型に流し込む鋳込み技法を用いた白磁の作品だ。石膏の原型を丁寧に削り出しつくられる繊細で柔らかな造形で国内外問わず多くの人を魅了している。外側を無釉で焼き上げることで白磁の肌の質感を生かし、光の陰影をシャープにとらえることで、洗練された造形美を際立たせ凛とした佇まいを見せる。

「花咲き実生なる（はなさきみなる）」と題された本展では、有機的な稜線の美しい白磁の器を展示。また特別に、竹工芸で世界的に注目される四代田辺竹雲斎とのコラボレーション作品も紹介する。

　なお展示作品は、京都岡崎 蔦屋書店の店頭ならびに、オンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」で販売される。