EXHIBITIONS

カレル・マルテンス「Tokyo Papers」

カレル・マルテンス「Tokyo Papers」より

 オランダを代表するグラフィックデザイナー、カレル・マルテンスによる展示「Tokyo Papers」がKarimoku Commons Tokyo(1F ギャラリースペース)で行われる。

 マルテンスは1939年生まれ。グラフィックデザイナーでタイポグラファーであり、ポスター、版画、編集と活躍する分野は多岐にわたる。オランダの建築雑誌『OASE』のデザインディレクターを務め、数々の章を受賞。2012年には3年に一度タイプフェイスの領域で大いに貢献した者へ授与される「ゲリット・ノルツィ賞」を受賞した。1997年に「ヴェルクプラーツ・ティポグラフィ(WT)」を設立、エール大学芸術校でワークショップを開始。教育者としても世界的に影響を与え続けている。

「Tokyo Papers」は、カレルの代表的なグラフィックモチーフをたばこの買受伝票に自らプリントすることで、日本とオランダという「2つの世界が出会う場所」と表現した作品。カレルが友人から、用を果たした日本のたばこ買受伝票を偶然にも譲り受けたことから始まった。

 今回は「Tokyo Papers」のオリジナルプリントを国内で初展示すると同時に、カレルの代表的なグラフィックパターンを紹介。またカリモク家具がカレル監修のもと製作した木製オブジェも並ぶ。さらに、作品集や、グラフィックパターンがデザインされたトートバッグなどのグッズを販売するポップアップストアも展開される。

 東京から遠く離れたアムステルダムにいるカレルの手によって作品に生まれ変わり、再び東京の地へ舞い戻ってきたたばこの買受伝票の背景にも思いを馳せながら、この2つの世界が出会う場所を楽しみたい。