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藤本由紀夫

Yukio Fujimoto

 藤本由紀夫は1950年愛知県生まれ。大阪芸術大学音楽学科卒業。70年代よりエレクトロニクスを利用したパフォーマンス、インスタレーション、80年代半ばからはサウンド・オブジェを制作。音をかたちで表現した作品を発表し、空間を利用した独自のテクノロジーアートを展開している。2001年には第49回ヴェネチア・ビエンナーレに畠山直哉、中村政人とともに日本館代表作家として参加。回転するガラス瓶の中の角砂糖が音を放つ《SugarⅠ》などを展示した。1997年からは西宮市大谷記念美術館で1年に1日のみ開かれる展覧会「美術館の遠足」を開催してきた(2006に終了)。代表作に、54個のオルゴールが1音ずつ音を奏でる《STARS》(1990)、長い塩化ビニールのパイプを通して空間のなかの気配や振動を聴く《EARS WITH CHAIR》(2007)など。主な個展に「藤本由紀夫展 +/-」(国立国際美術館、大阪、2007)など。現在、京都造形芸術大学教授。