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田中知美

Tomomi Tanaka

 田中知美は1983年兵庫県生まれ。2008年愛知教育大学大学院教育学研究科芸術教育専攻修了。陶芸家の中島晴美に師事。大学院在籍中に、ひだ状のパーツからなる繊細な作品で若手陶芸家の登⻯門「朝日陶芸展」にて奨励賞を受賞する。田中の作品は、手びねりで形成した母体に薄く伸ばした大小様々なひだ状のパーツを、1枚1枚貼り付けていく工程を経て生み出された有機的なフォルムが特徴。板の上で押しつぶした土の表情に美しさを見出し、独自の技法を追求するなかで、心の動きや力強くて儚い生命のかたちを表現することを試みている。主な個展に、「溶けあうかたち」(現代美術 艸居、京都、2020)、「息づくかたち」(日本橋高島屋アートアベニュー、東京、2014)など。パブリックコレクションに、茨城県陶芸美術館、日本財団がある。