Museum from Home:TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」

新型コロナウイルスの影響で、会期途中で閉幕した展覧会や臨時休館となってしまった展覧会の展示風景を紹介する「Museum from Home」。第23回は3月22日までの会期を残して3月3日から臨時休館となり、その後閉幕したTOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」をご紹介します。

TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
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 1985年の開館以来、建築の専門ギャラリーとして国内外の建築家の展覧会を開催してきたTOTOギャラリー・間。独自性に富んだ建築作品を生み出してきた、若手建築家ユニットの増田信吾+大坪克亘の展覧会が、「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」だ。

 82年生まれの増田信吾と、83年生まれの大坪克亘が共同主宰する増田信吾+大坪克亘。1枚の住宅の塀から設計活動を始めたふたりは、その後、初期の代表作《躯体の窓》(2014)や、第32回吉岡賞を受賞した《リビングプール》(2016)により高い評価を受けた。

 増田信吾+大坪克亘は、敷地のなかで「場」に大きく影響する境界や窓、躯体、基礎といった部位に着目し、大胆な解決方法を提示する。その過程では、営まれる生活や周辺環境に対しても細やかな「観察」と「診断」を実施。場に大きく寄与する対象を見極め、設計すべき「計画」へと導く。恣意的なものを排除し、客観的に対象と向き合おうとする姿勢によるその設計は、既成概念をくつがえし、日頃見慣れた風景が違って見えるような新鮮な感動を生む。

 同展では、増田信吾+大坪克亘の初期の作品から、《始めの屋根》(2017)、《街の家》《つなぎの小屋》(ともに2018)、《庭先のランドマーク》(2019)などの近作までの設計過程を、敷地模型やモックアップにより紹介。本当に設計すべきことをどのように見出し、環境の中で定着させていくのか、ふたりの探求の軌跡を明らかにしている。

TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.
TOTOギャラリー・間「増田信吾+大坪克亘展 それは本当に必要か。」展示風景より (c)Nacása & Partners Inc.