「哲学の建築家」の全貌に迫る。「白井晟一入門」（渋谷区立松濤美術館）

　渋谷区立松濤美術館の開館40周年を記念展し、同館の建築を手がけた白井晟一の展覧会「白井晟一入門」が2部に分けて開催。第1部「白井晟一クロニクル」は、10月23日からスタートする。

　ドイツで哲学を学び、帰国後独学で建築家への道に進んだ白井。そのユニークなスタイルから「哲学の建築家」などとも評される。建築以外の分野では、多くの装丁デザインを手がけ、また著作や書家として多様な才能を発揮した。

　本展では、白井の設計による展示室でオリジナル図面、建築模型、装丁デザイン画、書などを、白井晟一研究所のアーカイヴを中心に展示し、その活動をたどる。また2022年1月4日から始まる第2部「Back to 1981 建物公開」では、松濤美術館そのものに注目し、長年、展示向けに壁面などが設置されている展示室を、白井がイメージした当初の姿に近づけ公開する。

会期：[白井晟一クロニクル]2021年10月23日～12月12日、[Back to 1981 建物公開]2022年1月4日～1月30日
会場：渋谷区立松濤美術館
住所：東京都渋谷区松濤2-14-14
電話：03-3465-9421
開館時間：10:00～18:00（入館は17:30まで）※土日祝日・各部会期最終週は日時指定制。詳細は公式ウェブサイトへ
休館日：月（2022年1月10日は開館）、11月4日、12月13日〜2022年1月3日、1月11日
料金：一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生・60歳以上 500円 / 小中学生 100円

期間限定の現代美術ギャラリー。「CADAN ROPPONGI presented by Audi」（六本木ヒルズ内）

　50の日本の現代美術ギャラリーが所属する協会団体「CADAN（日本美術商協議会）」がアウディとコラボレーションし、六本木ヒルズに期間限定の現代美術ギャラリー「CADAN ROPPONGI presented by Audi」をオープンした。

「CADAN ROPPONGI presented by Audi」展示風景より

　展覧会には、40代以下でアウディのブランドコンセプトと共鳴するというアーティスト10名の作品が出品。なかには、大山エンリコイサム（Takuro Somera Contemporary Art）や今井俊介（HAGIWARA PROJECTS）、大野智史（小山登美夫ギャラリー）、SHIMURAbros（東京画廊＋BTAP）などが名を連ねており、9点の平面作品と1点の映像作品画像を展示している。

　また会場エントランスには、大山エンリコイサムによるファサードが大きく設置。大山作品を象徴する「クイックターン・ストラクチャー」がメインモチーフとしてコラボカーに施されている。

会期：2021年10月22日〜11月3日
会場：六本木ヒルズカフェ / スペース
開館時間：11:00〜20:00（10月23日〜31日、11月3日は17:30まで）　※入場は閉館の30分前まで
料金：無料

ファッションフォト巨匠の変遷をたどる。「The Absurd and The Sublime」（シャネル・ネクサス・ホール）

　フランスを代表するファッションフォトグラファー、ギイ・ブルダン（1928〜1991）の写真展「The Absurd and The Sublime」が10月24日に閉幕する。

　マン・レイに師事し、ファッション誌やブランドの広告などを数多く手がけたブルダン。本展では、ブルダンの息子であるサミュエル・ブルダン協力のもと、そのアーカイブのなかから選出した作品を展示。パリ『ヴォーグ』でデビューを飾った作品から、シャルルジョルダンの広告ビジュアルなど、ギイ・ブルダンを象徴するような作品群を紹介している。

　また、これまで公開したことのない50年代のオリジナルプリントや、ブルダンがマン・レイから受けた影響や初期の実験と独特のスタイルの進化を確認できるモノクロのヴィンテージ写真を見ることもできる。

会期：2021年9月8日～10月24日
会場：シャネル・ネクサス・ホール
住所：東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4Ｆ
電話番号：03-6386-3071
開館時間：11:00～19:00 　※最終入場18:30
料金：無料（混雑時、入場制限あり）

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