　芸能活動と並行して、継続的に美術制作を行ってきた嵐のリーダー・大野智。その集大成とも言える展覧会が、六本木ヒルズ展望台東京シティビューで開幕した（～11月8日）。

　大野は2008年、過去10年にわたって創作した一連のアート作品をまとめた作品集『FREESTYLE』の発表と同時に、初の個展「FREESTYLE」（表参道ヒルズスペースオー）を開催。その後も15年には「FREESTYLE in Shanghai 2015 楽在其中」（中国・上海）、「FREESTYLEⅡ」（東京・大阪）を開催しており、「FREESTYLE 2020 大野智作品展」と題された本展は、5年ぶり3度めの大規模個展となる。

　会場に並ぶのは、新旧あわせた膨大な作品の数々だ。旧作からは、絵画約40点をはじめ、最初の展覧会「FREESTYLE」展を開催するきっかけとなったヘッドフィギュアなどの立体作品が約130点、そして写真が約10点ほど並ぶ。

ヘッドフィギュア　(C)FREESTYLE 2020 SATOSHI OHNO EXHIBITION

ちゃぶ台　(C)FREESTYLE 2020 SATOSHI OHNO EXHIBITION

みっちゃん　(C)FREESTYLE 2020 SATOSHI OHNO EXHIBITION

　いっぽう新作としては、初披露となる20数点のうち、大野作品の真骨頂ともいえる細密画に注目したい。大野はこれまでの細密画をさらに進化させ、極細ペンで緻密に描かれた幅3メートルにおよぶ《巨大細密画》を発表。今年の春に約2週間かけて制作されたという本作は、巨大キャンバスのなかに様々なモチーフが描きこまれているので、じっくりと鑑賞してほしい。

巨大細密画　(C)FREESTYLE 2020 SATOSHI OHNO EXHIBITION

　また、昨年逝去したジャニー喜多川を描いた新作絵画《ジャニーさん》も本展で初披露。1週間で描いたという本作には無数の色が配されており、大野にとっても新しい展開だ。

　このほか、大野の制作過程を想像させるようなアトリエ風の展示や、和室を模した「大野庵」など、展覧会は盛りだくさんの内容。さらに本展エントランスでは、「グリーンヘッド」のフィギュアと、嵐のシングル『カイト』のジャケットに使用された絵画が特別に撮影可能となっている。

　なお展覧会の会期中には、本展会場に隣接する「Cafe THE SUN」（六本木ヒルズ森タワー52階）が、「智のカレーパン屋さん」となり、本人考案のオリジナルレシピのカレーを「智のカレーパン」としてテイクアウトできるコラボレーション企画を実施（展開期間：9月9日～11月8日）。

智のカレーパン　(C)FREESTYLE 2020 SATOSHI OHNO EXHIBITION

　また、hills café / space（六本木ヒルズヒルサイド2階）では、描き下ろしの新作絵画と、作品展のキービジュアル撮影で実際に使用したフィギュアを展示する特別企画「FREESTYLE 2020×hills café/space」（期間：9月9日～10月4日）が行われるので、こちらもチェックしてほしい。

大野智、5年ぶり3度めの大規模展。「FREESTYLE 2020 大野智 作品展」が六本木ヒルズで開幕

大野智、5年ぶり3度めの大規模展。「FREESTYLE 2020 大野智作品展」が六本木ヒルズで開幕