EXHIBITIONS

特別展

畠山記念館の名品─能楽から茶の湯、そして琳派─

2021.10.09 - 11.07, 2021.11.09 - 12.05

伊賀花入 銘 からたち 桃山時代 16世紀 重要文化財 通期展示

雲に雪持椿文様唐織 江戸時代 1814(文化11) 畠山記念館蔵 後期展示(11月9日~12月5日)

井戸茶碗 銘 細川 朝鮮・李朝時代 16世紀 畠山記念館蔵 重要文化財 通期展示

渡辺始興筆 四季花木図屏風(左隻) 江戸時代 18世紀 畠山記念館蔵 重要美術品 前期展示(10月9日~11月7日)

蝶牡丹蒔絵螺鈿手箱 鎌倉時代 13〜14世紀 畠山記念館蔵 前期展示(10月9日~11月7日)

青花龍濤文天球瓶 中国・明時代 15世紀 畠山記念館蔵 重要文化財 通期展示

昭和30年3月15日、好日会に出席した畠山即翁、『無茶も茶』(蓑進著、淡交社)より転載

畠山記念館外観 photo © Eiji INA

 特別展「畠山記念館の名品─能楽から茶の湯、そして琳派─」が京都国立博物館 平成知新館で開催される。畠山記念館の美の全容をかつてない規模で紹介する関西初の展覧会。

 畠山記念館は、東京・港区白金台の閑静な住宅街に建つ美術館。創設者は、能登国主畠山氏の後裔にあたる実業家の畠山一清(はたけやまいっせい、1881〜1971、号・即翁)。一清は株式会社荏原製作所の事業を手がける傍ら、能楽と茶の湯を嗜み、美術品の蒐集に努めた。1964(昭和39)年に開館した畠山記念館には一清が50年かけて集めた東洋の古美術品が収蔵され、展覧会などを通じて公開されている。

 同館のコレクションは茶道具を中心とする日本、中国、朝鮮半島の古美術品を収め、国宝6件、重要文化財33件を含む約1300件にも及ぶ。即翁の蒐集品には「即翁與衆愛玩(よしゅうあいがん)」との愛蔵印があり、この言葉には、自らの蒐集品を独占するのではなく、多くの人とともに楽しもうとする即翁の意思を読み取ることができる。

 本展は改築工事のため長期休館中の同館コレクションのなかから、茶道具を中心とする日本・中国・朝鮮半島の古美術の名品200件(うち国宝と重文31件)を紹介。実業家であり、稀代の数寄者であった畠山即翁の美への信念に迫る(会期中展示替えあり)。