EXHIBITIONS
八木 夕菜 展 ―視点と形―
詩的な写真作品を手がけるアーティスト、八木夕菜の個展「視点と形」が美術画廊X(日本橋髙島屋S.C 本館6階)で開催される。
八木は1980年兵庫県生まれ。2004年ニューヨーク・パーソンズ美術大学建築学部卒業。カナダ、ニューヨーク、ベルリンでの活動を経て、現在は京都在住。「見る」という行為の体験を通して物事の真理を追求し、視覚と現象を使った作品、インスタレーションを国内外で発表している。16年に「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」ポートフォリオ・レビューで最優秀にあたるハッセルブラッド賞を受賞、また19年「第35回写真の町東川賞」で新人作家賞にノミネートされるなど高く評価されている。
本展では、アクリルや金属といった写真現像の際には通常支持体とされない素材に、八木が撮影した日本の建築物のシルエットがプリントされ、その姿を現す。モチーフとなる土地や建築物などが持つ文脈への畏敬の念を持ちながら、時間や空間、鑑賞者の心情によって変化する様々な「視点=perspective」を提示する作品は、鑑賞者に内省を促し、それぞれの心のなかに唯一無二の景色として拡がりをみせることだろう。
「写真は、『Perspective =遠近法』による単一の視点によって『ひとつの視点から見られた世界像』として表象的に納められてしまう。しかし、写真が単一の視点による平面的なものという概念から解放されると、2 次元と3 次元との間に曖昧な空間が生じ、多くの『Perspective = 視点』が現出する。その多角的な『Perspective = 視点』によって、世界の本質=観念を見通すことが出来るのではないか。
私たちは、眼で見たものだけで世界を見ているのではなく、心で世界を見ている。自己の中に生まれる新たな視野= 内省の中に、見たこともない景色が拡がることを期待したい(八木夕菜、ステイトメントより)」
八木は1980年兵庫県生まれ。2004年ニューヨーク・パーソンズ美術大学建築学部卒業。カナダ、ニューヨーク、ベルリンでの活動を経て、現在は京都在住。「見る」という行為の体験を通して物事の真理を追求し、視覚と現象を使った作品、インスタレーションを国内外で発表している。16年に「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」ポートフォリオ・レビューで最優秀にあたるハッセルブラッド賞を受賞、また19年「第35回写真の町東川賞」で新人作家賞にノミネートされるなど高く評価されている。
本展では、アクリルや金属といった写真現像の際には通常支持体とされない素材に、八木が撮影した日本の建築物のシルエットがプリントされ、その姿を現す。モチーフとなる土地や建築物などが持つ文脈への畏敬の念を持ちながら、時間や空間、鑑賞者の心情によって変化する様々な「視点=perspective」を提示する作品は、鑑賞者に内省を促し、それぞれの心のなかに唯一無二の景色として拡がりをみせることだろう。
「写真は、『Perspective =遠近法』による単一の視点によって『ひとつの視点から見られた世界像』として表象的に納められてしまう。しかし、写真が単一の視点による平面的なものという概念から解放されると、2 次元と3 次元との間に曖昧な空間が生じ、多くの『Perspective = 視点』が現出する。その多角的な『Perspective = 視点』によって、世界の本質=観念を見通すことが出来るのではないか。
私たちは、眼で見たものだけで世界を見ているのではなく、心で世界を見ている。自己の中に生まれる新たな視野= 内省の中に、見たこともない景色が拡がることを期待したい(八木夕菜、ステイトメントより)」