EXHIBITIONS
菅原玄奨 個展「anonym」
現代の身体性を具現化するアーティスト、菅原玄奨の3年ぶりとなる個展「anonym」がEUKARYOTEで開催中。会期は11月29日まで。
菅原は1993年東京都に生まれ。2018年東京造形大学大学院造形研究科修士課程彫刻専攻修了。工業製品にも用いられるFRP(繊維強化プラスチック)を主な素材とした、消費的なファッションをまとい記号化された人々の姿を通して、移ろう現代の表層やその実態の拠りどころのなさを立ち上がらせる。今年開催されたグループ展「Input/Output」(銀座蔦屋書店アトリウム)や、18年の「香取慎吾 NAKAMA de ART」(帝国ホテルプラザ)での発表のほか、作品集を出版するなどその活動は注目を集めている。
菅原は、サーフェイサーを用いたマット・グレーの塗装により、わずかに残る触覚性と匿名性を強調した初期の作品から、近年はホログラム塗装を施し粘土の手触りの痕跡を強調したシリーズ「Ectoplasm」を制作。彫刻を取り巻く光源や台座など、展示環境も作品の一部として提示することで表現の幅を広げている。
本展は新作を中心に、ギャラリーの3フロアを使ってこれまでの制作を顧みる展示構成。菅原の活動を広く周知させるきっかけとなった18年の「A MAN」における、グレーの塗装で固有の情報を取り払った等身大の少年の彫刻と、それに並ぶ空のペットボトルの発展とも言える、彫刻とプラスティックのレディメイドを並列させたインスタレーションや、このほか、ホログラム塗装によって光のコントラストを用いて身体性とその空虚さを空間に浮かび上がらせるなど、これまでの探求に対してより多角的な次元から表層や匿名性に宿る本質を探る試みとなる。
菅原は1993年東京都に生まれ。2018年東京造形大学大学院造形研究科修士課程彫刻専攻修了。工業製品にも用いられるFRP(繊維強化プラスチック)を主な素材とした、消費的なファッションをまとい記号化された人々の姿を通して、移ろう現代の表層やその実態の拠りどころのなさを立ち上がらせる。今年開催されたグループ展「Input/Output」(銀座蔦屋書店アトリウム)や、18年の「香取慎吾 NAKAMA de ART」(帝国ホテルプラザ)での発表のほか、作品集を出版するなどその活動は注目を集めている。
菅原は、サーフェイサーを用いたマット・グレーの塗装により、わずかに残る触覚性と匿名性を強調した初期の作品から、近年はホログラム塗装を施し粘土の手触りの痕跡を強調したシリーズ「Ectoplasm」を制作。彫刻を取り巻く光源や台座など、展示環境も作品の一部として提示することで表現の幅を広げている。
本展は新作を中心に、ギャラリーの3フロアを使ってこれまでの制作を顧みる展示構成。菅原の活動を広く周知させるきっかけとなった18年の「A MAN」における、グレーの塗装で固有の情報を取り払った等身大の少年の彫刻と、それに並ぶ空のペットボトルの発展とも言える、彫刻とプラスティックのレディメイドを並列させたインスタレーションや、このほか、ホログラム塗装によって光のコントラストを用いて身体性とその空虚さを空間に浮かび上がらせるなど、これまでの探求に対してより多角的な次元から表層や匿名性に宿る本質を探る試みとなる。