EXHIBITIONS

北欧モダニズムの器たち

ベルント・フリーベリとオレフォス・ガラス

2020.07.17 - 07.28

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 スウェーデンを代表する陶芸家ベルント・フリーベリの個展が、東京・渋谷のしぶや黒田陶苑とウェブサイトで開催中だ。

 フリーベリは1899年スウェーデン・ホガナス生まれ。13歳よりホガナス製陶所で作陶助手として働き始め、その後複数の窯を渡り、35歳まで22年間、ろくろ職人として働く。34年にスウェーデンに帰郷し、グスタフスベリ製陶所に所属。アートディレクターのヴィルヘルム・コーゲに師事し、44年には独立と同時にグスタフスベリ内に自らの工房を設立した。作品はスウェーデン国立美術館やコペンハーゲン装飾美術館など世界各地の美術館や、またグスタフ国王、イヴ・サン=ローラン、ロバート・メイプルソープといった個人コレクションに収蔵されている。

 薄く軽やかな素地から生まれるフォルム。フリーベリは大作においても、また得意とするミニチュアでも、その優美な柔らかさを変えず、釉薬も色彩の幅だけではない、複雑なグラデーションと景色をつくり出した。そのろくろの高い技術力と、多彩な釉調から生まれたフリーベリの作品は、シンプルでありながらも驚くほどに幅広いバリエーションを残している。

 本展では、フリーベリと同じくスウェーデンを代表するガラス工房「オレフォス(Orrefors)」の作品も紹介。1726年に創業したオレフォスは、1930年代以降、画家や彫刻家をデザイナーとして起用することで、実用品を作るガラス工房から、独創的な造形と革新的な技法により、北欧モダニズムデザインを体現するようなアートガラス作品を次々に発表してきた。

 今回は、エドヴィン・エールシュトレムやエドワルド・ハルド、そしてインゲボルグ・ルンディンといった、黄金期のオレフォス工房を支えた作家の逸品を公開。フリーベリやこれらの作品に見る、シンプルさだけではない、北欧モダニズムの器の奥深さを感じられるまたとない機会となる(共催:ギャラリー北欧器)。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、オンラインでも多数作品を掲載中。