EXHIBITIONS

生誕130年 河井寬次郎展

―山本爲三郎コレクションより

河井寬次郎 筒描花文額皿 1950 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

河井寬次郎 海鼠釉片口 1933頃 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

河井寬次郎 筒描花文鉢 1953頃 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

河井寬次郎 三色打釉手壺 1961 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵

 大正〜昭和にかけて京都を拠点に活躍した陶芸作家・河井寬次郎の生誕130年を記念する展覧会が、アサヒビール大山崎山荘美術館で開催されている。

 河井は1920年、京都の五条坂に窯を求めて「鐘渓窯」と命名し、以来、同地を拠点に活躍。中国や朝鮮の古作にならった精妙な作品を発表した初期を経て、柳宗悦(1889〜1961)らと民藝運動を創始し、生活に根ざしたうつわを追求した。

 戦後は、既存の概念にとらわれない自由な作風へ。没後半世紀以上が経過する現在もなお、河井の手がけた多彩な作品は私たちを魅了し続けている。

 民藝運動の支援者であったアサヒビール初代社長山本爲三郎(1893〜1966)は、生涯にわたり河井と親交を深めた。本展では、山本家から同館に寄贈され、開館以来、所蔵品の軸である山本爲三郎コレクションを中心に、初期から晩年まで、河井の貴重な作品約110点を一挙に公開している。