EXHIBITIONS

ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡

2020.05.18 - 06.07, 2020.06.09 - 06.28

いちご泥棒 1883 デザイン=ウィリアム・モリス Photo © Brain Trust Inc.

ひなぎく 1864  デザイン=ウィリアム・モリス Photo © Brain Trust Inc.

メドウェイ 1885 デザイン=ウィリアム・モリス Photo © Brain Trust Inc.

ひなぎく タイル・パネル(暖炉の装飾) 1862頃 デザイン=ウィリアム・モリス Photo © Brain Trust Inc.

卓上ランプ 20世紀初頭 デザイン=ウィリアム・アーサー・スミス・ベンソン ランプシェード=ジェームズ・パウエル Photo © Brain Trust Inc.

織作峰子 写真 蜂蜜色の桃源郷(Kelmscott Manor) 撮影地=ケルムスコット・マナー Photo © Mineko Orisaku, © Brain Trust Inc.

 ウィリアム・モリス(1834〜1896)は、芸術家、詩人、作家、思想家、社会運動家など、多彩な分野で活躍した19世紀英国を代表する偉人。モダン・デザインの父とも称され、先駆的なデザイナーとしてアーツ・アンド・ クラフツ運動を先導したことで知られている。

 本展は、モリスの幼少期や学生時代にはじまり、晩年に至るまで、デザイナーとしての生涯をひも解くもの。モリスの制作活動と深いつながりを持つ「住まい」「学び」「働いた場所」など、その時々の環境に焦点を当てながら、写真家・織作峰子が撮影した風景とともに、モリスやその周辺作家による家具やテキスタイル、壁紙、書物など約151点を通して、そのデザインの軌跡をたどる。

 見どころとなるのは、代表作とも言える《いちご泥棒》。草花や果実、鳥や動物たちなど、豊かな自然を思い起こさせるモリスのデザインが魅力の本作は、複雑な製作工程のために高価ながら、当時大人気を博した。さらに、モリスが晩年に設立した印刷工房ケルムスコット・プレスの刊本を公開。モリスがこだわりの装飾を手がけた自著や詩集など、大阪芸術大学図書館が所蔵する全53書目66冊を前後期にわけて展示する。([前期]2020年5月18日~6月7日[後期]2020年6月9日~6月28日)

※宮城県美術館は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、臨時休館中。5⽉18⽇から再開し、本展の会期を6⽉28⽇まで延⻑して開催。最新情報は公式ウェブサイトにて案内。