EXHIBITIONS

開館50周年 超・名品 展

2020.06.02 - 06.07

和田三造 南風 1907 東京国立近代美術館蔵 重要文化財

高橋由一 豆腐 1877 金刀比羅宮蔵

佐伯祐三 リュクサンブール公園 1927 田辺市立美術館蔵

安井曾太郎 座像 1929 個人蔵

安井仲治 公園 1936 個人蔵(兵庫県立美術館寄託) 

篠原有司男 女の祭 1966 兵庫県立美術館蔵

 兵庫県立美術館は、前身である県立近代美術館の開館から50年を記念し、「名品」とは何かを探る展覧会を開催する。

 この過去50年、美術の概念や社会における美術に対する見方が変化するなかで、新たに発見・発掘されたこと、解釈が加わったことで新たな魅力が付与された名品や、地域ならではの価値が見出されて名品となった作品が出てきた一方、評価の核心が見えにくくなった名品も存在する。

 当展は、美術作品の評価の変遷や受容のされ方、また作者と作品への関心が遠のくさまにも注目。名品とは何か、そして美術館と観覧者にとって、それらがどのような可能性を持ちうるのかを探る。

 主な展示作品は、高橋由一の代表作のひとつ《豆腐》(1877)や、兵庫県の画家・和田三造が「第1回文展」で最高賞を受賞した《南風》(1907)、自身の絵画様式の確立の精進を垣間見る安井曾太郎の《座像》(1929)、いま日本を代表するアーティストとして活躍する草間彌生篠原有司男の作品など。近代美術館時代から収集や展覧会開催の対象としてきた近代を扱い、開館当時の美術状況と評価の地平を探る意図から、1970年前後までに制作された作品で構成する。