EXHIBITIONS

岡﨑乾二郎 視覚のカイソウ

2019.11.23 - 2020.02.24

岡﨑乾二郎 あかさかみつけ 1981 アクリル、ポリエチレン 高松市美術館蔵

岡﨑乾二郎 タメになるってどういう意味? / 狐の才気 2018 キャンバスにアクリル BBarcollectionInformation

岡﨑乾二郎 テウミンとたみをとむらって バツサイとつみをきりしは 2000 セラミック 東京国立近代美術館蔵

 造形作家・岡﨑乾二郎の大規模個展が開催される。本展は2002年のセゾン現代美術館での「ART TODAY 2002―岡崎乾二郎展―」以来、17年ぶりとなる。

 岡﨑は1981年の初個展「たてもののきもち」(村松画廊、東京)で、レリーフのシリーズ「あかさかみつけ」発表して以来、絵画や彫刻、メディア・アート、建築からテキスタイル作品、舞台美術、描画ロボットによるドローイングまで、あらゆるジャンルで制作を続けてきた。また灰塚アースワークプロジェクトにおける長期的な修景保存活動や四谷アート・ステュディウムにおける教育活動、展覧会のキュレーションや多分野にまたがる批評など、造形にとどまらず旺盛な活動を展開。多くの人や事物と協働し、自らの創造性を豊かに形成してきた。

 豊田市美術館は2017年、岡﨑の企画監修による展覧会「抽象の力」を開催。抽象芸術の本質を明らかにし、一元的なモダニズムの美術史観を軽やかに翻すものとして、多くの刺激と新たな知見をもたらした。
 
 これに続く本展では、岡﨑自身の作品とその活動の全貌を紹介。「あかさかみつけ」に先立つ岡﨑の原点的作品《かただみのかたち》(1979)をはじめ、新作の絵画や彫刻、タイル作品やドローイングなどが展示される。

 また岡﨑が主著『ルネサンス-経験の条件』(文藝春秋)で分析を行った「ブランカッチ礼拝堂壁画」をARの技術を用いて再現。各壁画を比較対象として、岡﨑の絵画やレリーフ作品が様々な色やかたちの交差で構成されていることを解説する。