相川勝 展

　AC/DCやピンク・フロイド、クラフトワークなど数々のミュージックCDの名盤を、すべて肉筆・肉声でコピーした複製作品で注目を集めた相川勝。

　また、現代美術家の小沢裕子との共作で、展示会場の監視員のまばたきと会場照明を同期させたインスタレーション《rhythm》でも知られ、ピンホールカメラやネットワークを介して出力された監視カメラ画像を使用した作品などを発表。既存の美術の枠組みを超えながら、身近なものを媒介に鑑賞者を現実から遠ざけ、非現実的な着地点から私たちが無意識に過ごしていた現実を肯定させるような創作活動を続けている。

　本展では、PCで出力した映像を、暗室内でゼラチンと写真感光乳剤を塗装した木製パネルに投影し、現像処理した写真作品や、スマートフォンで撮影した実在する風景など、リアルな感覚を刺激する相川の最新作を展示する。