EXHIBITIONS
岸田劉生展
実在の神秘、その謎を追う
岸田劉生は1891年、文明開化が進む銀座に生まれる。17歳で画家を志し、白馬会葵橋洋画研究所へ入門。初期の作品は外光派風であったが、1911年に海外の最新の芸術を紹介した雑誌『白樺』に出会うと、ゴッホやセザンヌなどの西洋近代絵画の影響を強く受けた作品を制作するようになる。
しかし数年後には、デューラーやファン・エイクに見られるように、対象の実在感を細密に描写する写実表現を追求。さらに、奈良と京都への旅行をきっかけに東洋美術に開眼し、中国の宋元画や近世初期風俗画などを収集しながら、自身の作品にも写実以上の深い美や卑近美といった独特な表現を求めるようになる。
西洋の新しい表現と日本の伝統美術との相克に果敢に立ち向かった、大正期の異才・岸田劉生の全貌に迫る本展。ポスト印象派の影響を受けた《B. L.の肖像(バーナード・リーチ像)》、実在の神秘を描いた《壺の上に林檎が載って在る》、東洋美術のミステリアスな表現を追求した《二人麗子図(童女飾髪図)》など、各時代の代表作94点を6章に分けて紹介する。
しかし数年後には、デューラーやファン・エイクに見られるように、対象の実在感を細密に描写する写実表現を追求。さらに、奈良と京都への旅行をきっかけに東洋美術に開眼し、中国の宋元画や近世初期風俗画などを収集しながら、自身の作品にも写実以上の深い美や卑近美といった独特な表現を求めるようになる。
西洋の新しい表現と日本の伝統美術との相克に果敢に立ち向かった、大正期の異才・岸田劉生の全貌に迫る本展。ポスト印象派の影響を受けた《B. L.の肖像(バーナード・リーチ像)》、実在の神秘を描いた《壺の上に林檎が載って在る》、東洋美術のミステリアスな表現を追求した《二人麗子図(童女飾髪図)》など、各時代の代表作94点を6章に分けて紹介する。