EXHIBITIONS

没後30年 小貫政之助 語りえぬ言葉

小貫政之助 幕の前(部分) 制作年不詳 個人蔵

小貫政之助 鳥と女 1960年代 個人蔵

小貫政之助 風景 1954 個人蔵

小貫政之助 幕の前 制作年不詳 個人蔵

 女性をモチーフに、鋭い線と抑えた色彩で油彩画、また版画も手がけた昭和期の洋画家、小貫政之助の回顧展が開催される。

 1925年東京都に生まれた小貫は、太平洋美術学校に学び、自由美術家協会(現・自由美術協会)などで活動。初期はフォービズムに傾倒し、その後19世紀末美術などの影響を受けつつ独自の表現を確立。68年以降は、芸術は孤独であるべきという自身の考えのもと、団体に属さず福生市のアトリエで制作に没頭した。

 本展では、初公開となる素描やスケッチ、文芸雑誌の挿絵原画などを含めた約100点を展示。限られた場でしか作品発表を行わなかった小貫の知られざる多様な仕事を紹介するとともに、その意義を再考する。