EXHIBITIONS
コレクション2
しかめっつら ドーミエ流パリっ子図鑑
1830年代後半からいち早くパリの都市生活に取材し、人々の暮らしぶりを活写した画家、ドーミエ。「現代性(モデルニテ)」を帯びた一連の風俗諷刺画は、バルザックやボードレールといった文学者から称賛され、リアリスム絵画の発端となってドガやロートレックなど後進の画家にも影響を与えた。
ドーミエの真実をとらえる眼差しは、日々のニュースだけでなく人物描写にも遺憾なく発揮されている。当時文学の世界で流行した「生理学もの」に倣い制作された連作《観相学画廊》(1836-37)や《パリっ子のタイプ》(1839-1843)では、パリっ子の様相や特徴をコード化するにとどまらず、動きや視線を交えて感情豊かに表現。
ボードレールが「ドーミエの笑いは率直にして闊達、彼の情け深さの徴(しるし)さながら輝き渡る」と語ったように、とりわけ作品に描かれる「しかめっつら」は、たくましい生命力に満ちあふれている。
本展では、人物表現に冴えを見せる風俗諷刺画約110点を4つの連作を通して紹介。醜さをも個性に変えてしまうドーミエの生き生きとした作品を堪能できるだろう。
ドーミエの真実をとらえる眼差しは、日々のニュースだけでなく人物描写にも遺憾なく発揮されている。当時文学の世界で流行した「生理学もの」に倣い制作された連作《観相学画廊》(1836-37)や《パリっ子のタイプ》(1839-1843)では、パリっ子の様相や特徴をコード化するにとどまらず、動きや視線を交えて感情豊かに表現。
ボードレールが「ドーミエの笑いは率直にして闊達、彼の情け深さの徴(しるし)さながら輝き渡る」と語ったように、とりわけ作品に描かれる「しかめっつら」は、たくましい生命力に満ちあふれている。
本展では、人物表現に冴えを見せる風俗諷刺画約110点を4つの連作を通して紹介。醜さをも個性に変えてしまうドーミエの生き生きとした作品を堪能できるだろう。