EXHIBITIONS

鈴木賢二展

昭和の人と時代を描く—プロレタリア美術運動から戦後版画運動まで

2018.01.13 - 03.21

鈴木賢二 見つめる 1962頃 鈴木賢二版画館 如輪房蔵

鈴木賢二 女 1959 鈴木賢二版画館 如輪房蔵

 市井の人々を生き生きと描いた版画家、鈴木賢二(1906-1987)。彫刻家、マンガ家としても活動し、人生の半世紀以上を美術の世界に投じ、昭和時代を駆け抜けた。

 鈴木は栃木県下都賀郡栃木町(現・栃木市)に生まれ、東京美術学校彫刻科に入学後、プロレタリア美術運動に熱中。東京を拠点に制作を行ったが、病に倒れ栃木に戻ると自由が利かなくなった右手を左手にかえ、ものを売る人たちの姿を彫るようになった。

 本展では、「鈴木賢二版画館 如輪房」の全面的な協力を得て、版画、彫刻、工芸、資料など約350点を展示。ときに時代の波に翻弄されながら、生涯にわたって農村に生きる人々や都市の労働者、子供たちに愛情豊かなまなざしを向け続けた栃木市ゆかりの美術家の全貌を紹介する。