EXHIBITIONS

竹久夢二 小林かいち

グラフィック黎明期の抒情と詩情

2022.07.09 - 09.04

竹久夢二 セノオ楽譜「蘭燈」 1917(大正6) 港屋蔵

 北海道立帯広美術館で展覧会「竹久夢二 小林かいち グラフィック黎明期の抒情と詩情」が開催。大正期を中心に花開いた、2人の表現世界を紹介する。

 憂いを帯びた女性を叙情性豊かに描いた竹久夢二(1884〜1934)と、絵葉書や絵封筒をモダンなデザインで表現した小林かいち(1896〜1968)。夢二の独特の「夢二式美人」は、アール・ヌーヴォーなど西洋の最先端の様式と、日本的な抒情性を統合したものだ。肉筆画だけでなく雑誌の挿絵や本の装幀、絵葉書、楽譜の表紙、千代紙の意匠なども手がけ、大衆に親しまれた。

 いっぽう、かいちは大正後期から昭和初期にかけての10年ほど、京都の地で絵葉書・絵封筒のデザインを手がけた。アール・デコ様式の影響を受け、印象的な色彩とモダンなセンス、ハートや十字架といった異国趣味的なモチーフを作品に取り込んだ作品は、少女たちに熱狂的に支持された。「謎の画家」とされていたかいちだが、近年研究が進み注目を浴びている。

 本展では、大衆文化の華やかな大正・昭和を好対照に生きた2人の画家に焦点を当て、「グラフィック黎明期」のデザインの世界を展覧する。