鈴木大拙展 Life=Zen=Art

　禅の教えを世界に広めた仏教学者・鈴木大拙と、その系譜を紹介する展覧会「鈴木大拙展 Life=Zen=Art」が、ワタリウム美術館で開催される。

　鈴木大拙（本名：貞太郎）は1870年石川県金沢市生まれ。東京帝国大学在学中、鎌倉円覚寺に参禅し、居士号「大拙」を受ける。1897年に渡米し、出版社に勤務。1909年の帰国後は学習院、東京帝国大学講師を務め、翌年に学習院教授となった。11年にビアトリス・アールスキン・レーンと結婚。21年大谷大学教授に就任し、36年にはロンドンでの世界信仰会議に出席した。49年から58年まで、アメリカの大学やヨーロッパに赴き、大乗仏教思想、とくに禅思想を講じた。66年没。英名はD.T.Suzukiで知られる。

　ジョン・ケージらをはじめ、現代芸術にも多大な影響をもたらした鈴木大拙。本展は、鈴木大拙に端を発する表現の系譜、その未知なる可能性を、さらに未来へと切り拓いていくための試みになるという。

　出展作家は、木喰明満、岡倉天心、南方熊楠、西田幾多郎、鈴木大拙、柳宗悦、棟方志功、ジョン・ケージ、ヨーゼフ・ボイス、ナムジュン・パイク、谷口吉生、坂本龍一、山内祥太。

　また会場内では資料展示として、仙厓義梵（映像）、カジミール・マレーヴィチ（映像）、J・D・サリンジャー（書籍）を紹介する。

　※作品保護のため、会期中に一部展示替えあり。