EXHIBITIONS
本と美術の展覧会vol.4
めくる、ひろがるー武井武雄と常田泰由の本と絵とー
太田市美術館・図書館が、2017年から開催してきた「本と美術の展覧会」シリーズの第4弾は、物語を進展させる本の重要な要素である「めくる」動作に着目。童画家・武井武雄(1894〜1983)と版画家・常田泰由(1980〜)の作品を紹介する。
1921年から絵雑誌『子供之友』(婦人之友社)などに子供向けの絵を描き始めた武井武雄。翌年には『コドモノクニ』(東京社)の創刊にも携わり、日本において子供のための絵画を「童画」と名付け推進した。子供向け絵雑誌の絵画や本の装幀、そして多様な素材と技法を駆使しこだわりぬいて制作された武井の刊本作品は、いずれも本の内容と絵やデザインとが溶け合い、ひとつになることが目指されている。
いっぽう常田泰由は、東京造形大学美術学科絵画専攻版表現コースを卒業したのち、愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻版画研究室を修了。身の回りにあるかたちを見つめ、そのドローイングから版画、ペインティング、コラージュ、そして本など、多様な展開を見せている。とくに近年多数手がけている本の作品は、断片的なイメージが寄せ集められ、綴じられ、そしてぱらぱらとめくられることで単一の平面作品では得られない効果を生み出している。
本展では、武井と常田の本の作品をはじめ、版画や水彩画、コラージュ、インスタレーションなどを展覧。各展示室では作品がめくられていく映像も公開する。
武井の展示室では、幼児における本の初体験としての絵雑誌原画や、大人に向けて制作された宝石のように美しい小さな本、こだわりのつまった版画の数々が並ぶ。常田の展示室は、ドローイングから版画へ、版画から本へ、など、展示室内で作品同士のつながりが感じられる空間となっており、常田の制作の特徴を見てとることができる。また、美術館北側スロープにある「創造の道」には、かたちのインスタレーションを展示する。
1921年から絵雑誌『子供之友』(婦人之友社)などに子供向けの絵を描き始めた武井武雄。翌年には『コドモノクニ』(東京社)の創刊にも携わり、日本において子供のための絵画を「童画」と名付け推進した。子供向け絵雑誌の絵画や本の装幀、そして多様な素材と技法を駆使しこだわりぬいて制作された武井の刊本作品は、いずれも本の内容と絵やデザインとが溶け合い、ひとつになることが目指されている。
いっぽう常田泰由は、東京造形大学美術学科絵画専攻版表現コースを卒業したのち、愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻版画研究室を修了。身の回りにあるかたちを見つめ、そのドローイングから版画、ペインティング、コラージュ、そして本など、多様な展開を見せている。とくに近年多数手がけている本の作品は、断片的なイメージが寄せ集められ、綴じられ、そしてぱらぱらとめくられることで単一の平面作品では得られない効果を生み出している。
本展では、武井と常田の本の作品をはじめ、版画や水彩画、コラージュ、インスタレーションなどを展覧。各展示室では作品がめくられていく映像も公開する。
武井の展示室では、幼児における本の初体験としての絵雑誌原画や、大人に向けて制作された宝石のように美しい小さな本、こだわりのつまった版画の数々が並ぶ。常田の展示室は、ドローイングから版画へ、版画から本へ、など、展示室内で作品同士のつながりが感じられる空間となっており、常田の制作の特徴を見てとることができる。また、美術館北側スロープにある「創造の道」には、かたちのインスタレーションを展示する。