EXHIBITIONS
高木耕一郎「Is This My God?」
GALLERY TARGETは、刺繍作品の制作を行うアーティスト・高木耕一郎の個展「Is this my God?」を開催する。本展のテーマは「お金」。扱い次第で薬とも毒ともなるお金に注目した高木は、その独特な作品世界で物事の背後に潜む二面性を表現する。
サンフランシスコで生活をした経験のある高木は、パンクロック、アンダーグラウンドコミック、スケートボードなどのサブカルチャーから多くの影響を受けている。それらのカルチャーにはそれぞれの独特な世界観のデザインがあり、メッセージがあり、ムードがあった。またカトリックの家系で育った幼少の高木は、教会を彩る宗教絵画や神父のまとう法被など、自然と視界に入るそれらの装飾品や聖書に描かれる宗教世界にも影響され、きらびやかな刺繍装飾も当然目にしてきた。
高木が表現メディアとして主に用いる刺繍は、ヨーロッパの僧院では人々の信仰心を高めるための荘厳な装飾に使われ、宮廷では豪華な衣装などによって高い身分、また権力や富の象徴だった。高木の感性はこういった「反体制」や「個性」を強調するサブカルチャーと、唯一の神を崇拝する「信仰」とのあいだで育った。そんな高木が生み出す作品の画面上には、サブカル性を感じさせる強烈なメッセージとそのタイポグラフィーデザインがあり、同時に宗教性を感じさせる動物たちが語りかける神話的で寓話的な世界が混在している。
お金を崇める者、忌み嫌う者、人によってお金は神のようでもあり悪魔のようでもあると話す高木。それぞれにとって神とは何であるか、価値とは何であるか、あらゆる物の価値、宗教の立ち位置が揺らぐこの混迷の時代にアーティストとしてそれを問うことは、もっとも自然な流れであると言え、本展「Is this my God?」が題された。
本展では刺繍だけでなく、高木がサンフランシスコで学んだシルクスクリーンなども組み合わせたミクストメディア作品も発表。可愛らしくも不気味な目やポーズをした動物たちが問いかける「お金」というテーマを孕んだ作品は、物事の神的な面と悪魔的な面の両方を語りかけてくるだろう。
サンフランシスコで生活をした経験のある高木は、パンクロック、アンダーグラウンドコミック、スケートボードなどのサブカルチャーから多くの影響を受けている。それらのカルチャーにはそれぞれの独特な世界観のデザインがあり、メッセージがあり、ムードがあった。またカトリックの家系で育った幼少の高木は、教会を彩る宗教絵画や神父のまとう法被など、自然と視界に入るそれらの装飾品や聖書に描かれる宗教世界にも影響され、きらびやかな刺繍装飾も当然目にしてきた。
高木が表現メディアとして主に用いる刺繍は、ヨーロッパの僧院では人々の信仰心を高めるための荘厳な装飾に使われ、宮廷では豪華な衣装などによって高い身分、また権力や富の象徴だった。高木の感性はこういった「反体制」や「個性」を強調するサブカルチャーと、唯一の神を崇拝する「信仰」とのあいだで育った。そんな高木が生み出す作品の画面上には、サブカル性を感じさせる強烈なメッセージとそのタイポグラフィーデザインがあり、同時に宗教性を感じさせる動物たちが語りかける神話的で寓話的な世界が混在している。
お金を崇める者、忌み嫌う者、人によってお金は神のようでもあり悪魔のようでもあると話す高木。それぞれにとって神とは何であるか、価値とは何であるか、あらゆる物の価値、宗教の立ち位置が揺らぐこの混迷の時代にアーティストとしてそれを問うことは、もっとも自然な流れであると言え、本展「Is this my God?」が題された。
本展では刺繍だけでなく、高木がサンフランシスコで学んだシルクスクリーンなども組み合わせたミクストメディア作品も発表。可愛らしくも不気味な目やポーズをした動物たちが問いかける「お金」というテーマを孕んだ作品は、物事の神的な面と悪魔的な面の両方を語りかけてくるだろう。