EXHIBITIONS

和田千秋「障碍の美術ⅩⅣー日々是得日」

2021.10.05 - 10.24

和田千秋 僕だって芸術家 2016

 EUREKAでは、福岡市在住の美術家・和田千秋の個展「障碍の美術ⅩⅣー日々是得日」を開催。作家にとって3年ぶり個展となる今回は、絵画約20点、オブジェ11点を展示する。

 和田は1957年大分県大分市生まれ。九州産業大学芸術学部美術学科在学中、「版画教室(IAF芸術研究所)」が主宰する「現代美術研究会」に参加。82年に九州産業大学を卒業し、翌年に同校研究科を修了。この頃はミニマリズムやコンセプチュアル・アートに影響を受けながら、色やかたちなどの造形的要素からなる自律的な作品を目指した。87年、長男が脳障碍を負って生まれたため、子供の機能訓練に専念し、作品の制作を中断。92年に制作を再開し、障碍をテーマにした「障碍の美術」シリーズに取り組んでいる。

 障碍のある子供との生活を通して学んだことなどを、美術作品として社会に送り返したいと考えている和田は次のように述べている。

「子どもが生まれたときに、九州派の桜井孝身さんから「一つ失っても、一つ得ることがあるよ」と励まされました。その通りでした。その後、子育てを通して得たこと学んだことを、作品にしてきました。今回もまた、子どもとの生活の中からの、愚かな親と賢い子による、日々の泣き笑いを絵にしています(和田千秋)」。