EXHIBITIONS

足立美術館展 横山大観と近代日本画の名手たち

2021.06.26 - 08.01

横山大観 鶉 1925 足立美術館蔵

菱田春草 紫陽花 1902 足立美術館蔵

上村松園 待月 1944 足立美術館蔵

 岩手県立美術館で、「足立美術館展 横山大観と近代日本画の名手たち」が開催。足立美術館が所有する近代日本絵画のコレクションから、横山大観の優品をはじめ、選りすぐりの57点を展示する。

 足立美術館は、島根県安来(やすぎ)市出身の実業家・足立全康(あだち・ぜんこう、1899~1990)が収集した美術品コレクションをもとに、同市に1970年に開館。日本画、陶芸、童画、木彫、漆芸など総数2000点のコレクションからなり、とりわけ、近代日本画壇を代表する横山大観の作品は、高い質と量を誇る。加えて同館は、四季折々の自然美を表現する広大で美しい日本庭園を有した美術館としても知られ、海外からも高く評価されている。

 本展は、足立美術館が誇る日本画コレクションのなかから、横山大観をはじめとする明治〜昭和までの日本画の名手たちの作品57点を紹介する。

 第1章では近代日本画の巨匠、横山大観の初期〜晩年に至る各期の名品を展示。第2章では、川合玉堂や菱田春草ら東京を拠点に活動した作家たち、そして第3章では竹内栖鳳や上村松園など、京都を舞台に活躍した作家たちを取り上げる。なお3章では、足立全康がとくに好んで集めた榊原紫峰(さかきばら・しほう)の花鳥画に焦点を当てる。

 足立美術館のコレクションが岩手で公開されるのは今回が初めて。「日本の美」を求め、足立全康が情熱を傾けて収集した絵画の数々を堪能したい。