EXHIBITIONS
憧れのヨーロッパ旅行
京都府立堂本印象美術館が企画展「憧れのヨーロッパ旅行」を開催している。
1952(昭和27)年5月、日本画壇の重鎮として活躍していた堂本印象は、ヨーロッパへ旅立った。当時、印象は、京都から特急列車で東京へ向かい、羽田からプロペラ飛行機で約50時間かけてイタリア・ローマに到着した後、さらにフランス、スペイン、ドイツ、スイスなどを訪問。印象は約半年間の滞在中、西洋古典美術のみならず現代美術の動向にも直にふれ、自身の今後進むべき道を確信して帰国した。
本展では、印象が帰国後に発表した《メトロ》や《窓》のほか、ヨーロッパ滞在中に描いた現地のスケッチ画、油彩画など、ヨーロッパ旅行に関連して制作された作品を紹介。形態のデフォルメや簡略化といった造形的な表現に取り組んだ作品には、新しい日本画を模索する印象の意欲が表れている。
若い頃は、家計を支えるために染織デザインの仕事をしながら絵を学んでいたことから、現地の美術を見学する機会に恵まれなかった印象。還暦を過ぎようやく叶った憧れのヨーロッパ旅行で描かれたスケッチや油彩画からは、念願のヨーロッパで高鳴る画家の心のうちが伝わってくる。
世界的な新型コロナウイルスの流行で海外への渡航が難しくなったいま、本展を通じて、印象が目にした様々な風物をとともに旅行気分を楽しんでみてはいかがだろうか。
1952(昭和27)年5月、日本画壇の重鎮として活躍していた堂本印象は、ヨーロッパへ旅立った。当時、印象は、京都から特急列車で東京へ向かい、羽田からプロペラ飛行機で約50時間かけてイタリア・ローマに到着した後、さらにフランス、スペイン、ドイツ、スイスなどを訪問。印象は約半年間の滞在中、西洋古典美術のみならず現代美術の動向にも直にふれ、自身の今後進むべき道を確信して帰国した。
本展では、印象が帰国後に発表した《メトロ》や《窓》のほか、ヨーロッパ滞在中に描いた現地のスケッチ画、油彩画など、ヨーロッパ旅行に関連して制作された作品を紹介。形態のデフォルメや簡略化といった造形的な表現に取り組んだ作品には、新しい日本画を模索する印象の意欲が表れている。
若い頃は、家計を支えるために染織デザインの仕事をしながら絵を学んでいたことから、現地の美術を見学する機会に恵まれなかった印象。還暦を過ぎようやく叶った憧れのヨーロッパ旅行で描かれたスケッチや油彩画からは、念願のヨーロッパで高鳴る画家の心のうちが伝わってくる。
世界的な新型コロナウイルスの流行で海外への渡航が難しくなったいま、本展を通じて、印象が目にした様々な風物をとともに旅行気分を楽しんでみてはいかがだろうか。