EXHIBITIONS
榎倉康二 Drawing
「もの派」の作家のひとりとして知られる榎倉康二の展覧会「榎倉康二 Drawing」が、東京・世田谷のSpace23℃で開催されている。
榎倉康二は1942年東京都生まれ。68年東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了。71年のパリ青年ビエンナーレで、公園の2本の松のあいだにブロックを積み、モルタルで塗り込んで壁のように見立てた作品《壁》を発表。批評家・中原佑介がコミッショナーを務めた「第10回日本国際美術展<人間と物質>」(東京都美術館、1970)では、藁半紙に油を浸透させ、それらを床一面に敷きつめた作品《場》を出展。壁にオイルを染み込ませる、あるいは廃油・アクリル塗料をつけた木材を綿布に押し当てたにじみを利用するといった手法を通してインスタレーション作品を制作し、人間やもの、それらを取り巻く空間といかに関係を築いていくかを問い続けた。
本展では、大型サイズの作品を含む、榎倉のドローイング作品数点を展示。公開されるドローイングは、榎倉が81年頃に制作したもので、白い紙・パステルコンテ・油を素材として使用されている。これらのドローイングは、当時の榎倉にとっての新展開であり、綿布・木材・廃油を素材としていたそれまでの作品とは異なる様相を見せる。
榎倉康二は1942年東京都生まれ。68年東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了。71年のパリ青年ビエンナーレで、公園の2本の松のあいだにブロックを積み、モルタルで塗り込んで壁のように見立てた作品《壁》を発表。批評家・中原佑介がコミッショナーを務めた「第10回日本国際美術展<人間と物質>」(東京都美術館、1970)では、藁半紙に油を浸透させ、それらを床一面に敷きつめた作品《場》を出展。壁にオイルを染み込ませる、あるいは廃油・アクリル塗料をつけた木材を綿布に押し当てたにじみを利用するといった手法を通してインスタレーション作品を制作し、人間やもの、それらを取り巻く空間といかに関係を築いていくかを問い続けた。
本展では、大型サイズの作品を含む、榎倉のドローイング作品数点を展示。公開されるドローイングは、榎倉が81年頃に制作したもので、白い紙・パステルコンテ・油を素材として使用されている。これらのドローイングは、当時の榎倉にとっての新展開であり、綿布・木材・廃油を素材としていたそれまでの作品とは異なる様相を見せる。